コラム
テニスはワインと似ていませんか?
赤・白・ロゼに、カバやシャンパンといったスパークリング、さらには酒精強化ワインなど。ワインはとりわけバリエーションの豊富なドリンクといえます。さらに、樽のかけかたなど、個々の銘柄やビンテージごとに特徴も様々です。
ただ、それぞれの魅力があるとはいえ、ボトルはひとつだけを選ぶという決断を迫られます。生産地や受賞歴などのワイン情報よりも、試飲が最良の出会いの場だと感じます。
テニスはというと、
硬式テニスに、かつては軟式テニスといったソフトテニス、さらには車いすテニスなど。テニスはとりわけバリエーションの豊富なスポーツいえます。さらに、回転のかけかたなど、個々の選手やコーチごとに特徴も様々です。
ただ、それぞれの魅力があるとはいえ、スクールはひとつだけを選ぶという決断を迫られます。出身地や受賞歴などのコーチ情報よりも、体験が最良の出会いの場だと感じます。
今回はイトマンスポーツスクエア南柏のテニススクールをのぞいてきました。早くに着いたので小学生クラスの最中でした。個性豊かでパワフルな1年生。失礼ながら繊細なタッチとはいかないのですが、、、不思議と打球がまとまっています。なぜ?
その秘密はプレイ&ステイという指導プログラムだそうです。年齢や上達度に合わせてラケットやボールをかえているとのこと。1年生が使っている赤いボールはスピードが抑えられるそうです。
次の時間は少し年が上がり、中学生が中心のソフトテニスクラスがありました。白いボールを見ると10代の頃を思い出してなんだか甘酸っぱいです。
ボールの柔らかさからは想像をしていなかった、衝撃的なインパクトに驚きでした。
小学生を担当していた蟹江コーチは女性的な優しいコーチですが、ただ甘いだけではなくキリッとクラスを引きしめていました。
ソフトテニスを担当していた中島コーチはすごくパワフル!控えめな第一印象に騙されました。騙された記念に写真を撮らせてもらいました。
子供クラスも成人クラスもフル回転だった上野コーチはボールの出し方もフル回転です。
3つのボールをいちどに持ち、3人の生徒さんに連続で出すのですが、生徒さんだけを見ていると3人のコーチと打ち合っているように見えます。まさに匠の技。凝縮された密度の濃いレッスンに圧倒されます。
コーチばかり眺めていた訳ではありません、ちゃんと成人クラスの輪にも入ってきました。あたり前かもしれませんがサークルとちがってスクールですから、レベルごとにクラスが分かれていて気軽に楽しめます。練習内容もちょうど楽しいと感じるくらいの、適度な感じで提供してくれます。
ちなみに、この日は上級クラスの方がレンタルのラケットを使っていました。「自分のを持っていそうだけど…」と不思議に思い質問したところ、新製品を試していたのだそうです。なるほど!
上級クラスでは試合形式の練習もしています。そこで興味深いのはネットインでポイントをとった選手が「ごめんっ」と言うのです。「ラッキー」とかじゃなくて。テニスは相手と競う”競技”ですが、スクールで感じたのはポイントをとることよりも相手の方への配慮でした。
不慣れな私に対して色々説明して下さったり、さっと先回りして案内して下さったり。それもコーチだけではなく生徒の皆さんも良くして下さいます。きっと”テニス”にはそんな精神が込められているのかなと感じます。あこがれます。
「いつかは私も」と、今回はあこがれのエチケットだけを持ち帰ったのでした。
※”Enjoy Life with Tennis”は蟹江コーチにかいていただきました、ありがとうございます。